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ファクタリング業者を調べていると、「貸金業登録番号」を大きく掲げている会社と、まったく触れていない会社があります。どちらが正しいのか。
結論から書きます。ファクタリングに貸金業の登録は要りません。登録番号が無いこと自体は違法の証拠になりません。ただし「登録が無いのに、契約の中身が貸付けになっている」場合だけは別で、そこは刑事罰のある領域です。
この記事は、その線引きと、金融庁のデータベースで自分で照合する手順をまとめたものです。
1. なぜファクタリングに登録が要らないのか
貸金業法は「貸金業を営もうとする者」に登録を義務づけています。
貸金業を営もうとする者は、二以上の都道府県の区域内に営業所又は事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては内閣総理大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所又は事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該営業所又は事務所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない(貸金業法第3条第1項)
ファクタリングは売掛債権の売買です。お金を貸しているわけではないので、この条文の対象になりません。だから登録番号を持っていない専業会社が普通に存在します。
なお、この登録は3年ごとの更新制です(同条第2項)。番号を掲げている会社について照合するときは、その番号が現在も有効かどうかまで見る価値があります。
2. 問題になるのは「登録が無いのに貸付けをしている」場合
金融庁は次のように注意喚起しています。
貸金業登録を受けていない者が、ファクタリングを装って、業として、貸付け(債権担保貸付け)を行っている事案が確認されている
そして貸金業法は、無登録での営業をこう禁じています。
第三条第一項の登録を受けない者は、貸金業を営んではならない(貸金業法第11条第1項)
この違反には10年以下の拘禁刑もしくは3000万円以下の罰金、またはその併科という罰則が定められています(同法第47条第2号)。金融の分野では最も重い部類の罰則です。
つまり順序はこうです。「登録が無い」→ ただちに問題ではない。「登録が無い」+「中身が貸付け」→ 重い違法。調べるべきは登録の有無だけではなく、契約の中身とセットです。
出典:e-Gov法令検索「貸金業法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」 https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html(いずれも2026年8月27日確認)
3. 登録番号を照合する(金融庁・登録貸金業者情報検索)
金融庁は「登録貸金業者情報検索入力ページ」を公開しています。
https://clearing.fsa.go.jp/kashikin/
検索できる条件は次のとおりです。
- 登録番号
- 所在地
- 商号・名称
- 代表者名(漢字・カタカナ)
- 電話番号
使いどころは2つあります。
① 掲げている登録番号が実在するか確かめる
番号をそのまま入力します。ヒットしない、あるいはヒットした先の商号が広告と食い違う場合、その番号は自社のものではない可能性があります。
② 商号や電話番号から逆に引く
登録番号を掲げていない会社でも、商号や電話番号で検索すればヒットすることがあります。ヒットしたなら、その会社は貸金業者として登録されているということです。
逆に、ヒットしなくても不正の証拠にはなりません。前章のとおり、ファクタリング専業なら登録が無いのが通常だからです。
4. 登録が無い相手と契約するときに見る2点
登録の有無だけでは判断が終わらないので、次の2点をあわせて確認します。どちらも契約書と見積書で読めます。
① 買い戻し・償還請求の条項があるか
売掛先が支払わなかったときに、売主であるあなたが自分の資金で業者に払う——という契約は、売買ではなく貸付けです。金融庁も「売主が債権を買い戻す」「売主自身の資金でファクタリング業者に支払わなければならない」場合は貸金業に該当するおそれがあるとしています。
② 手数料を年率に直したときの水準
債権額に比べて受け取る金額が著しく低い場合、金融庁は偽装の疑いを挙げています。年率への換算方法は手数料の年率換算の記事にまとめています。
この2つが両方とも当てはまり、かつ登録が無いのであれば、それは「ファクタリングを装った貸付け」に近い形です。
5. 調べる順番
- 国税庁の法人番号公表サイトで会社が登記上実在するか(無料・登録不要)→ 手順はこちら
- 金融庁の登録貸金業者情報検索で登録番号を照合する
- 契約書で買い戻し・償還請求の有無を読む
- 手数料を年率に直す
1と2は無料で、合わせて数分です。3と4は、契約前であれば手元にある書類で読めます。
6. オンラインで見積を取って比べる場合
条件を並べて比べるには、実際の見積が要ります。オンライン完結型の一例として、株式会社アクティブサポートが運営する「QuQuMo(ククモ)」があります。法人番号は 9013301041158(国税庁法人番号公表サイトで確認・2026年8月27日)で、登記上の本店と同社サイトの記載は一致しています。
※手数料や入金スピードについての記載は同社サイトによるものであり、当サイトが保証するものではありません。提示を受けたら、本記事の4点をご自身で確認してから判断してください。
よくある質問
ファクタリング業者に貸金業の登録は必要ですか?
必要ありません。ファクタリングは売掛債権の売買であり、貸金業法第3条第1項が対象とする「貸金業を営もうとする者」に当たらないためです。登録番号が無いこと自体は違法の証拠になりません。
登録番号が本物かどうかは、どう調べますか?
金融庁の「登録貸金業者情報検索入力ページ」(https://clearing.fsa.go.jp/kashikin/)で、登録番号・商号・所在地・代表者名・電話番号から検索できます。
無登録でファクタリングを装った貸付けをすると、どうなりますか?
貸金業法第11条第1項に違反し、同法第47条第2号により10年以下の拘禁刑もしくは3000万円以下の罰金、またはその併科が定められています。
貸金業の登録に有効期限はありますか?
あります。貸金業法第3条第2項により、登録は3年ごとに更新を受けなければ、その期間の経過によって効力を失います。
最終更新:2026年8月27日/このページは公表されている一次情報(e-Gov法令検索・金融庁・国税庁法人番号公表サイト・各社公式サイト)のみを根拠に作成しています。確認できなかった項目は「記載なし」と明記し、推測で補っていません。本記事は法律上の助言ではありません。